自句自解 冬をテーマにした俳句(自句自解) 鍵穴のコトンと音して草城忌 草城忌は、俳人日野草城の忌日(1月29日)。東鶴忌,銀忌とも言われている。草城は、1934年、フィクションの新婚初夜をモチーフとしたエロティックな連作「ミヤコホテル」10句を発表。俳壇の内外に騒動を捲き起こした。... 自句自解
厳選三句 春をテーマにした俳句(厳選三句) 春風に此処はいやだとおもって居る 澄子 「じゃんけんで負けて蛍に生まれたの」(句集 空の庭)の句を、眼にしてより澄子の平易な表現で、しかも意外性のある作風の虜になった。掲句も、およそ「いやだ」という風な、感情語を入れる事は、俳句の禁じ手。で... 厳選三句
厳選三句 赤ん坊をテーマにした俳句(厳選三句) 赤ん坊に太陽が来る髭が来る 三樹雄 この間、大江健三郎の『二百年の子供』(中央公論社)、という本を読んだ。「いま」という事をテーマに健三郎、初めての珍しいファンタジー。帯文の中で、「私たちは(子供から老人まで)いまという時を生きています。私... 厳選三句
厳選三句 梅をテーマにした俳句・その2(厳選三句) 梅にほうほうと男 あらあらと女 三樹彦 物を見て思わず発する、感動の言葉(感動詞)にも、男と女の区別があるようだ。小説の男女の会話に中に、巧みに取り込まれていて、それぞれの場面を盛り上げる要素になっている。いまは、言葉の乱れがあり男ことば、... 厳選三句