夏の句3・俳句百景(富澤秀雄句集)

summer

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050 干し傘はパラボラアンテナ 半月食
051 短夜の列車の窓は回顧展
052 りんごの木揺さぶり 楽園見えますか
053 金魚鉢に水を満たせば海荒れる
054 切り離された後ろの二輌 豆の花
055 再生紙五枚重ねて 熱帯林
056 照り返すアスファルト 夏は力ずくで
057 揚げ花火 バッグの口が開いている
058 何の罪 処刑さながら茄子焼かれ
059 その色はたとえば胃痛 濃あじさい
060 普段着になったらいかが 兜虫
061 かたつむり明日から町名変わります
062 タンゴ転調 夜の金魚の緋のドレス
063 手のひらの子午線跨ぐ天道虫
064 風揺れのポピーは フレンチカンカンで
065 ストリートオルガン曳いて かたつむり
066 泰山木 鉄のオブジェの森に錆び
067 噴水に胴上げされてみたくなる
068 立て掛けた梯子倒れる虹の中
069 夏空の端引っ張って シーツ干す
070 まいまいが水の凸凹均してる
071 ト音記号がうまく書けない 水すまし
072 雲の峰 ここは分別収集地
073 動かねば岩となる河馬 炎天下
074 「ゴンドラの唄」に総揺れ 莢えんどう
075 からす蝶 ゴールキーパーの孤影から

 

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