俳句百景 - 冬の句

富澤秀雄句集

冬の句4・俳句百景(富澤秀雄句集)

076 凩1号 続いて「ひかり」がまいります 077 膝立てて眠れば 前方後円墳 078 牡蠣鍋で口焼く 海が荒れている 079 竪穴式住居のように 蒲団出る 080 電飾のモデル立ちする枯木たち 081 妻に眠剤 目蓋持たない雪だるま 0...
富澤秀雄句集

冬の句3・俳句百景(富澤秀雄句集)

051 蕪引いて穴に気だるい午後がある 052 白息の少年朝を連れてくる 053 解熱剤こぼした朝の大寒波 054 紙カイロの有効期限 世紀跨ぐ 055 紐引いて雪降らせる役 近松忌 056 寒ゆるむ真空パックの袋破れ 057 眼鏡のつるの...
富澤秀雄句集

冬の句2・俳句百景(富澤秀雄句集)

026 予報士の棒の先から寒波来る 027 大根引く 穴に大きな空がある 028 冬銀河サンタと座る終電車 029 銀の匙磨けば棲みつく 雪女 030 夜会の妻 煙のようにショール巻く 031 泣き出した劇場前の雪だるま 032 朝礼のしん...
富澤秀雄句集

冬の句1・俳句百景(富澤秀雄句集)

001 山茶花の今日も白紙のメッセージ 002 船乗りの夢もときどき寒卵 003 寒牡丹 今日は無帽の僕でいる 004 咳ひとつ許さぬ気迫 冬木立 005 まどろみの深さのほどの雪の嵩 006 冬日晒しの石棺 木々もまた裸 007 片隅に今...