厳選三句

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妻をテーマにした俳句(厳選三句)

無礼なる妻よ毎日馬鹿げたものを食わしむ 夢道 この句は、句集「無礼なる妻」に収録されている、橋本夢道の作。夢道は、徹底した社会批判俳句で、治安維持法で投獄されたこともある。その作風は、庶民生活を人間臭く描き出し、季節(季語)や音律の制約を取...
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枯をテーマにした俳句・その2(厳選三句)

枯野はも縁の下までつゞきおり 万太郎 万太郎は、小説家としてだけではなく、俳句は余技であると言いながら、こよなく愛していた。『万太郎句集』の後記の中で「わたくしは俳句を、小説を書き、演出に関する仕事をするひまひまを縫ってつくります。従ってわ...
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果物をテーマにした俳句(厳選三句)

梨むくや甘き雫の刃を垂るゝ 子規 子規は、無類の果物好きだった。友人の夏目漱石は、小説「三四郎」の中で列車で隣り合わせた髭のある男とのくだりで「次に男がこんなことを言いだした。子規は果物がたいへん好きだった。かついくらでも食える男だった。あ...
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目をテーマにした俳句(厳選三句)

凪わたる地はうす眼して冬に入る 蛇笏 10月16日に、声を出して味わう「日本の名俳句100選」(中経出版)が発刊された。この本の珍しいのは、副題に「声を出して味わう」とあるとおり、檀ふみの俳句朗読のCDロムがついている。更に、俳句にそれに見...
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日をテーマにした俳句(厳選三句)

掌に枯野の低き日を愛づる 誓子 この句は、昭和九年に満州(中国の東北一帯の俗称)及び朝鮮での旅吟の句。「特別快車」と題され数句作られた中の一句。その頃は、日本が中国大陸を統治していたので、大陸旅行が盛んだったようだ。車窓から眺める大陸の広々...