厳選三句

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音をテーマにした俳句(厳選三句)

秋立つや川瀬にまじる風の音 蛇笏 この句は、『古今集』巻四の藤原敏行の「秋立つ日よめる、秋来ぬと目にはさやかに見えねども風のおとにぞおどろかれぬる」を踏まえて作られたものであろうか?ともあれ、秋は空気が澄んでいることもあり、音に敏感になる。...
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月をテーマにした俳句(厳選三句)

波音が月光の音一人旅 稔典 大勢で行く旅も、それなりに楽しいが、景色を見るにもどこか情感にかける。その点、一人旅はいい。それが失恋の傷心旅行だったりすれば、触れるもの、見るものが一変して、感覚が鋭くなる。掲句の一人旅はどんな状況で行ったのか...
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動作をテーマにした俳句(厳選三句)

来る秋や住よし浦の足の跡 来山 来山は、承和三年(1654)大坂に生まれ、生涯大坂を離れなかった、生粋の大坂の俳人。井原西鶴や近松門左衛門らが活躍した、町人文化が隆盛を極めた元禄時代の談林派の俳人だった。この頃の大坂は、全国の物流の集散地と...
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紙をテーマにした俳句・その2(厳選三句)

紙コップ ゆらゆら 雲海の底知らない やすし 学生時代に立山に登ったことがある。その折、山小屋から出て、張り出した岩場の突端から眺めた雲海の美しさは、今でも忘れない。もこもこと、まるで綿を一面敷き詰めたような様は子供でもなったかのように、身...
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柱をテーマにした俳句(厳選三句)

夏の日のわれは柱にとりまかれ 喜代子 環状列石(ストーンサークル)の中でも、イギリスのビルトシャーのストーンヘンジと呼ばれる、3重に環状に並べられた巨石の列柱は不思議だ。日本でも、縄文時代に作られた言われる、金沢にあるチカモリ遺跡の丸太を半...